新米の門下生たちを出し抜けに雑魚扱いし始めるT・M

「秋野君、大丈夫か」
 ここの所、T・Mは人を見下すときに苗字で呼び、一部の門下生(と言っても、おそらくは私とM・Tぐらいだろうが)やN・Hから顰蹙を買うことが多くなった。
「どうしたんすか二十代の皆さん。まるで搾りカスじゃないですか。頼みますよ」
 S・KもT・Mに悪乗りして煽ってくる。T・Mたちは私やM・Tを鼓舞しているつもりなのかもしれないが、いつにも増して疲労困憊の今の身体にはひとつひとつの言葉を前向きに捉える余力など残っておらず、なかなかに堪えるものがあった。
絶望の二十歳トリオ——
T・Mの侮蔑したような固有名詞が骨身に染みた。自分はこれから先、何かを達成したり、なんの栄冠も手にすることなく年齢だけを無為に重ねていってしまうのだろうか。怒りより何よりも、危機感のみが上回ってしまう空疎でいて非情な言い回しだった。
3,4日前に、日を重ねるに連れて人から顰蹙を買うような言動が甚だしくなるT・Mに対してN・MやN・Hが厳重注意を促した。T・M]は「俺だって別になりたくてこういう性格になったわけではない」としどろもどろになりながらも反論していたことがあった。自立が近付くにつれてT・Mの生活力を付ける為の訓練は苛烈を極めていた。お腹 が 出る